ミノキシジルの2.5倍の「環状ホスファチジン酸」(cPA)とは
SANSHO株式会社(サンショー株式会社・東京都中央区)はヒト血液中の生理活性脂質の一種「環状ホスファチジン酸」=cyclic Phosphatidic Acid(cPA)に高い育毛効果があることを特定したと発表。 その育毛効果は現在商品化されている「ミノキシジル」の実に2.5倍にもなったという。
「環状ホスファチジン酸」(cPA)はヒト血液中に含まれる生理活性脂質の一種で、独特の環状リン酸構造は生体の脂質類に例をみず、その生理活性の解明が注目されている お茶ノ水女子大学研究室によればこれまでに(cPA)ががんの浸潤・転移を抑制(※1)、 脳虚血が引き起こす海馬の遅発性神経細胞死を抑制(※2)、C線維を介した痛みを抑制(※3) 、などの 生理活性を持つことを明らかにしてきた。
※1K. Murakami-Murofushi, et al., Biocim. Biophys. Acta, 1582, 1-7 (2002) ※2M. Gotoh, et al., E. J. Pharm., 649, 206-209 (2010) ※3Y. Kakiuchi, J. Nagai, M. Gotoh, et al., Mol. Pain, 7, 33 (2011)
出典:お茶ノ水女子大学 研究紹介 https://www.ics-com.biz/ocha_research/researches/detail/index/96
「環状ホスファチジン酸」(cPA)は変形性膝(しつ)関節症の治療において臨床試験が行われるなどその注目度は高い。
http://e.nikkan.co.jp/articles/view/00356052
では気になる髪の毛にはどうなのだろうか。
薄毛の男性20名を対象に検証
今回、実験では濃度が0・5%の水溶液を天然型の「環状ホスファチジン酸」(cPA)をヒト毛乳頭細胞に添加し、1―2日後の細胞数で効果を確認したという。 また頭皮の真皮に多く含有される繊維芽細胞に(cPA)を添加し発毛促進のホルモンの遺伝子発現をメッセンジャーリボ核酸(m―RNA)で調べたところ特に効果が高い繊維芽細胞増殖因子(FGF)で 非添加の時と比べ3倍の効果が表れたという。
薄毛の男性(20名)を対象とした実験では(cPA)の0・5%濃度水溶液を1~6カ月の期間塗布し、効果を確認したという。 「環状ホスファチジン酸」(cPA)は女性にも効果があるとされるが、毛根がない場合は発毛しないという。
2012年には国際特許を出願しているそうだが、統計的に通常約16ヶ月程度で認可されることを考えるとやや時間がかかっているという印象だ。
公開された経過写真が鮮明ではないので、現時点では確実なことは言えないが今後より信憑性の高い情報が入ることを心待ちにしたい。
2015/11/17追記
環状ホスファチジン酸を配合した製品が発売されました!
⇒ミノキシジルの2.5倍!?環状ホスファチジン酸( cPA )を配合した新製品登場2016/01/15追記
環状ホスファチジン酸を配合した『スカルプエッセンス』が発売されました!!!
⇒ナノキャリアとアルビオンが共同開発するヘアケア「Depth」ブランド始動。