発毛ライフでも何度か取り上げているAGA専門外来を持つメンズヘルスクリニック東京(東京都千代田区)が、毛髪解析に特化した超高分解能頭皮 MRI を開発しました。
超高分解能頭皮MRI
名前からして凄そうですよね。
通常のマイクロスコープでは毛髪の一本一本を細かく解析することは不可能とされていました。また多くの場合、解析の際には髪を一部分剃髪(ていはつ)して撮影しなければなりませんでした。
しかし今回開発されたこの超高分解能頭皮MRIを使うとほんのわずかな毛量の増減を細かく観察でき、剃毛せずに毛髪本数や太さをほぼ自動的に解析してくれるのだそうです。
通常の MRI と比べて
脳腫瘍などを調べる通常のMRIの場合、見られる病変の大きさは2~3mm程度とされておりますが、今回開発した超高分解能頭皮MRIは、防衛医科大学校放射線医学との共同開発により 従来のMRIよりさらに15倍ほど分解能力が上がっている とのことです。
その驚くべき分解能力はなんと 200~300μmの毛包を明瞭に画像化できるそうです。
メンズヘルスクリニック東京のプレスリリースより。
どのようなシステムを使いこのような高分解能のMRIを製作したのかについては明らかにされておりませんが、MRI本体はあくまで磁場強度3テスラの一般的なものを使用しているとのことです。
また毛髪本数と太さを半自動的に解析できる独自のアルゴリズムも、東京電機大学理工学部電子・機械工学系助教授の荒船龍彦氏と共同開発したとのことです。
今後の展開について
まだプロトタイプが開発された段階のようですが、今後更に実験者を増やし、アルゴリズムの精度を高める予定とのことで 実際に運用開始できるのは早ければ2017年頃だそうです。
気になるのは、やはり費用ですよね…。
従来、脳ドッグ等で使われる頭部MRIは一回3万円ほどかかります。 超高分解能頭皮MRIの一回の費用は明らかにされておりませんが、同等あるいはやや上の値段設定になる見込みです。
昨年行われた「第24回日本形成外科学会基礎学術集会」でも「超高分解能頭皮MRIを用いた男性型脱毛症の画像診断に関する研究」と題して 今回の超高分解能頭皮MRIを使い男性型脱毛症の画像診断に関する研究発表が行われていたようです。
今後、AGA治療の需要が更に高まる中、薬物治療等を進めるうえで患者の毛髪の状態を知る上で欠かすことの出来ない物になることは 間違いありません。 今回開発された技術は治療の評価に使えると同時に、MRI画像データを蓄積し、将来的には男性型脱毛症の進行予測や治療効果の予測などにも応用していきたいという事です。
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