5月10日に発表されたニュースによるとなんと「骨粗しょう症」の治療薬に育毛効果があることが確認されたそうです。
これは従来の目的ではない作用、つまり副作用ということになるのでしょうけれど、あのミノキシジルだってもともとは血管拡張薬の副作用が実用化され今では完全に発毛剤になっているのです。
先日のマクドナルドのポテトで発毛はなんとなく眉唾な感じがしましたが、こちらはなんか信頼できそうな感じですね。マンチェスター大学発信だし!
骨粗しょう症早と育毛が一体どこでどう結びついているのか、早速事調べてみたいと思います!
骨粗しょう症の治療薬で育毛
(CNN) 骨粗しょう症の治療薬として開発された医薬品が、薄毛治療に役立つ可能性があり、育毛効果も期待できるという研究結果を、英マンチェスター大学の研究チームが発表した。
8日の学術誌プロスバイオロジーに掲載された論文によると、今回の発見は、免疫抑制剤「シクロスポリンA」の研究が発端だった。同薬は1980年代以来、移植手術を受けた患者や自己免疫疾患の患者の治療に使われている。
けいれんや下痢などの深刻な副作用を伴うことがある一方で、一部の患者には予想外の育毛効果が確認されていた。
そこでマンチェスター大学の研究チームが同薬の遺伝子発現を調べたところ、シクロスポリンAには発毛を妨げるタンパク質(一般的に SFRP1 と呼ばれる)を抑制する作用があることが判明。
同様の作用をもつ別の医薬品を探した結果、骨粗しょう症の治療薬として開発された「WAY-316606」を発見した。
研究室で実験を行った結果、WAY-316606の育毛効果はシクロスポリンAより高いことも分かった。副作用があったとしても、シクロスポリンAよりは軽いはずだとしている。
次の段階では、臨床試験を通じて、この薬品を人に局所使用した場合の安全性と有効性を検証する。
米ニューヨークの病院の皮膚科医ドリス・デイ氏は今回の研究について、新薬の開発に結び付く可能性があると指摘、「薄毛の予防と毛髪の再生を助ける恒久的な手段の発見に1歩近付いた」と評価している。
出典元:薄毛治療に朗報? 骨粗しょう症治療薬に育毛効果
これを見る限り、「シクロスポリンA」と「WAY-316606」の2種類の薬に育毛効果があるということになりますね。
WAY-316606の方が効果が高いようですが、どの程度の効果なのかは現段階では判っておりません。
しかし、次の段階がもう人での局所使用という事は、かなり研究が進んでいるようです。もともと骨粗しょう症治療薬として既に使用されていたからなのだとは思いますが、人への試験以前(※フェーズ0といい3~5年かかる)はすっ飛ばしているみたいですね。
これは本当に近いうちに新薬が出てくるかもしれませんよ!?
マンチェスター大学について
今回の研究発表はイギリスのマンチェスター大学によって行われました。
マンチェスター大学はイギリスで150年以上の歴史を持つ名門大学で、なんと現在までに25人もの卒業生、研究者、教授らがノーベル賞を受賞しています。
カズオ・イシグロ氏を入れても日本のノーベル賞受賞者は26人ですから、ほぼ同じ数の受賞者がひとつの大学から輩出されているんですね。凄すぎ。
そんな名門大学が発表しただけあって、非常に信頼性が高そうですね。
画像出典元:http://www.ryukokuworld.net/area/europe/manchester
これが校舎。ホグワーツ魔法魔術学校かな?
SFRP1 とは
今回の成果は、「SFRP1」というあまり聞き馴染のない薄毛の原因に対して抑制する効果があるそうですが、このSFRP1とはいったいどんなものなのでしょうか?
SFRP1 はタンパク質の一種のようですが、一般的にはタンパク質は不足すると薄毛を招くといわれており、かなり特殊なタンパク質だという事がわかります。
分泌性Wnt阻害因子と呼ばれているこのSFRP1に関しての薄毛に関わる詳しい情報は現段階で入ってきておりませんが、今後新薬の発表と共により詳しく解説されることでしょう。
まずは第一報という事でまた続報が入り次第お伝えいたします!