このエントリーをはてなブックマークに追加

「化粧品開発展 Cosme Tech2016」イベントレポート第四回目! EGF ・FGF原料の抽出研究

0

「化粧品開発展 Cosme Tech2016」イベントレポート第四回目は前回のフラーレンに続いて、今回は成長因子EGF・FGFのセミナーレポートです!

前回の記事⇒化粧品開発展 Cosme Tech2016」イベントレポート第三回目! フラーレン の最新研究発表 セミナー講演拝聴

成長因子とひとくちにいってもなんだかよく分からないですよね。今回は成長因子の基礎を交えながら解説していきたいと思います!


成長因子とは

成長因子(せいちょういんし、英: Growth factor)とは、動物体内において、特定の細胞の増殖や分化を促進する内因性のタンパク質の総称である。増殖因子、細胞増殖因子(さいぼうぞうしょくいんし)などともいう。様々な細胞学的・生理学的過程の調節に働いており、標的細胞の表面の受容体タンパク質に特異的に結合することにより、細胞間のシグナル伝達物質として働く。— ウィキペディアより

 

なにやら難しそうですが、大事なことは、成長因子が細胞分裂を活発にして新たな細胞を生み出す役割を持っているという点です。

そもそも、髪の毛が健やかに成長するためには毛母細胞の活動が大前提ですから、その点において成長因子イコール髪の毛の健康を助けるという公式が成り立ちますね。

以下は様々な成長因子です。

6-a

7-a

1

egf2

3

4

5

6

こんなにたくさんの種類の成長因子があるんです!このどれもがそれぞれの用途や目的によって必要な配合や量が異なります。

成長因子の基礎をご理解頂いたところでそれではさっそくセントラルコーポレーションさんの紹介する新発想の成長因子をご紹介したいと思います!

成長因子の時代

いままでは植物や自然由来のものの対症療法が主流でしたが、2005年頃から成長因子が一般的に認知されるようになり、アンチエイジングの時代へと突入していきます。

2013年にはEGFが医薬品に該当するのではないかとの厚労省からの通知により一躍有名となりました。この一連の騒動は、EGFの高い効果を裏付けるものだと思います。

いきさつを詳しく知りたい方は⇒EGFの医薬品指定に対しての取り組み(日本EGF協会)

成長因子で我々が最も重要視しているのは「活性力」です。

従来の10倍の濃度をもつ EGF

成長因子は基本的にタンパク質です。中には水溶性のものもございますが、基本的には非常に水に溶けにくいという特徴があります。 つまり水の中でも崩れることなくその性質を保ったままなのです。

今までの成長因子は製造過程では「可溶化」⇒「リフォールディング」(卵の殻を再び閉じるような作業)という工程の時にどうしても不純物が含まれてしまっておりました。そうなると当然活性も落ちてしまいますし高純度のものを作ろうとすると莫大な費用が掛かってしまいます。

何とかならないかということで研究に研究を重ね、受容体に上手く結合させるためには「水溶性」である必要がわかったのです。

egf7

egf8

水溶性であることによりリフォールディングの行程を省略でき100%活性型の抽出に成功しました。(特許も取得されているそうです)
これにより従来型に比べはるかに高い活性を起こすことが出来るようになりました。

egf9

濃度・IU値が従来型の10倍、グラフで見ても純度が全く違うのがお分かり頂けるかと思います。

egf10

またFGFもEGF同様10倍程度の高濃度での抽出に成功しております。

リポソーム加工

冒頭でご説明したように成長因子はたんぱく質です。 表皮酸性皮脂膜の影響で非常に壊れやすい(分解しやすい)というデメリットがありました。

そこでナノ・リポソーム被膜加工(=壊れないようカプセルの中に入れてしまう)を施すことにより 表面の酸性膜に影響を受けることなく皮膚の奥にまで到達させることが可能になったのです。

egf11

さらに低温抽出することにより活性を下げることもありません。

これらの成長因子は従来型に比べなんと 100倍も活性力が高いのです。


もともと医薬品指定を受けてもおかしくない成分とのことですが、それが更に100倍の活性力ってどれだけ凄いんだって感じですね…(笑)

化粧品分野においても注目度は相当ですし、今後、育毛剤にどんどん成長因子が使われるようになるでしょう。

現在、成長因子を含んだ育毛剤にボストンスカルプエッセンスDEEPER 3D等があります。

ヒト遺伝子組換オリゴペプチド-1( EGF )がボストンスカルプエッセンスに、ヒトオリゴペプチド-5(KGF)、ヒトオリゴペプチド-13(FGF)がDEEPER 3Dに それぞれ含まれています。

特にボストンスカルプエッセンスは前回ご紹介したフラーレン キャピキシル・ピディオキシジルなども配合していますので大変期待が持てますね!

BOSTON 育毛剤「ボストンスカルプエッセンス」はキャピキシル+ピディオキシジル配合

毛髪診断士からひとくちコメント

現在、成長因子は毛髪成長促進の観点から高い注目を集めております。

特にEGF・FGF・KGF1,2・VEGFに関してははAGAクリニックなどでも広く利用されその効果は折り紙つきと言えるでしょう。

さらに今回の研究では活性力の高い成長因子をリポソーム化することにより今までより深く浸透できるようになりました。これが育毛剤等に転用されれば、さらなる期待が出来ることは間違いありません。

◆前回⇒ 「化粧品開発展 Cosme Tech2016」イベントレポート第三回目! フラーレン の最新研究発表 セミナー講演拝聴

Share.

記事作成者

発毛君

 

コメントフォーム