シラミというとなんとなく、不潔にしている人が持っているという印象がありますね。 衛生状態が良くなかった戦時中に大流行したので、昔のものと思っている人も多いかもしれません。
一時は減少傾向にあったそうですがなんと近年、そのシラミの一種である「 アタマジラミ 」が子どもたちの間で急激に増加しているというのです。
先日、ニュースでも大々的に取り上げられたので、意外に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
FNNのニュース映像より
アタマジラミとはいったい何なのか。 感染・予防方法に関する知識、子どもがかかってしまったらどうすればよいのかなど、詳しくご説明していきたいと思います!
アタマジラミ とは
まず、大人が感染する「ケジラミ」と子どもが感染する「アタマジラミ」は別の種類のシラミです。
アタマジラミは定期的に子どもの間で流行する寄生虫の事です。 全対数も1994年以降、増加の傾向にあるそうです。
そのサイズは成虫が2~3mm、卵は1~1.5mm程で肉眼で見つけることも可能です。
赤みがかった茶色で、卵は一見ヘアキャスト(角質細胞などのゴミ)に似ているので勘違いしやすいですが ヘアキャストと違い引っ張っても簡単には取れない特性があります。
成虫は動きが素早く発見が困難、卵の方が発見しやすいのでお子さんの頭皮を確認してあげてください。
成虫は人の頭部に寄生し頭皮から吸血します。吸血された箇所が、次第に痒くなってきます。 また、成虫は一ヶ月に200個以上も卵を産むので、爆発的に増加して痒みが出てしまいます。
痒くなったところをかくことによって更に炎症が酷くなってしまう事もしばしばです。
アタマジラミから病気がうつることはありませんが、他人の頭髪から簡単にアタマジラミ自体が感染しますので注意が必要です。
アタマジラミ を予防するポイント
こまめにシャンプーをしたり、ブラッシングを行う事によりある程度は予防できます。
またシラミは熱に弱いので、帽子をはじめとする衣服を洗濯する際は事前に60℃以上のお湯に浸しておくことも効果的です。
同時にアタマジラミは季節に関係なく一年中発生するので、子どもの頭髪をまめにチェックすることが大切です。
子どもが頭が痒いといったら、シラミかもしれないと思って調べてみましょう。
幼稚園などで頭をくっつけて遊んでいた際や、プールや銭湯でブラシやバスタオルなどを貸し借りして移ってしまうことがあります。 蚊が飛んで皮膚に集まってくるように簡単に髪から髪へと感染するのです。
もしシラミを発見したら
もし子どもの髪の毛にシラミを発見してもあわてないで大丈夫です。
頭皮を清潔にしていてもうつってしまうものです。
病原菌を媒介することもありませんので、適切に駆除さえすれば怖い寄生虫ではありません。
しかし放っておけば先述のように爆発的に増えてしまう恐れもありますのでなるべく 早いうちに対処することが重要となります。
シラミの駆除方法で代表的な方法が以下の3つです。
①シラミ駆除用のシャンプーで洗髪する
スミスリンシャンプーは30年以上に渡り使われ続けてきたシラミ駆除用の殺虫剤シャンプーです。
2日おきに使用することでシラミを駆除することができますが、抵抗力を持つシラミが現われてしまったことや 子どもの肌に殺虫剤を使うという事がネガティブな印象となり 現在では、あまり使われておりません。また卵には効果が薄いそうです。
シラノンという天然成分で作られたシラミ用シャンプーもありますが効き目が悪いとの声も。
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②オリーブオイルで駆除する
入浴前に、オリーブオイルを万遍なく髪の毛につけラップで覆うという方法です。
その際、なるぺく空気が入らないように密着させることでシラミが窒息してしまうそうです。 頭皮にも優しい方法と言えますがスミスリン同様卵には効果が薄く、ベタベタになるので 子どもが嫌がるケースもあります。
③梳き櫛で取り除く
梳き櫛は最も効率的なシラミの駆除方法と言えるでしょう。
成虫、幼虫、卵とどのシラミにも効果的で、安全で確実です。 また何度でも使えるので経済的でもあります。
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大人にも感染する
冒頭で大人が感染する「ケジラミ」と子どもが感染する「アタマジラミ」とお伝えしましたが なにも アタマジラミは子どもだけに感染するものではありません。
海外では20代の女性の間でアタマジラミが急増しているという報告もあります。
アタマジラミの知識に乏しい方が増え適切な処置を行わぬまま放っておいたことで増えていると考えられています。 小さいお子さんを持つ母親は、子どもに次いでアタマジラミに感染するリスクを持っていると言えるでしょう。
しっかりした対策と予防さえ行えば、アタマジラミはけっして怖い寄生虫ではありません。
暖かくなって子ども同士の接触も増えるこれからの季節はより注意が必要です。 子どものいるご家庭はしっかりと知識をつけて、シラミによる痒みから身を守っていきましょう。