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銚子電鉄の「 髪毛黒生 (かみのけくろはえ)」駅に行ってきたよ!!

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銚子電気鉄道(ちょうしでんきてつどう)は、千葉県銚子市に本社を置く鉄道会社。
銚子電鉄あるいは銚電と呼ばれています。 銚子駅と外川駅との6.4kmを結ぶ小さな鉄道路線を営業しています。主力製品としてぬれ煎餅の製造・販売を行っています。

 

突然ですが銚子電気鉄道といったら皆さん何をイメージしますか?

 

『犬吠埼』、『ぬれ煎餅』、『ヤマサ醤油工場』。レトロ電車が多い事でも有名でちょっと鉄道に詳しい方ならすぐ『デキ3』とかも出てくるかもしれませんね。 春には菜の花がそこかしこに咲き誇ったりもして、とても見どころの多い路線です。

隠れ萌えオタである筆者Yは、銚子電鉄のイメージキャラクター鉄道むすめの『外川つくしちゃん』が好きで 過去に何度か銚子まで足を運んだことがありますが、のんびりしていてとても良いところでした。

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しかし実はこののんびりした雰囲気の裏には万年赤字鉄道という皮肉な一面も内包しており…

「ぬれ煎餅」の片手間に切符を売ると揶揄されるかわいそうな銚電

 

“大正11年開業。銚子市内の10駅、およそ6.4キロを1~2両編成で1日33往復する銚子電鉄。予て乗客数の落ち込みによる経営危機に陥っていたものの、苦肉の策で取り組んだ副業の「ぬれ煎餅」のヒットにより近年は黒字化。
平成21年度は約1,200万円の純利益を計上していました。ところが、東日本大震災後に観光客が激減し、23年度の乗客は前年度比約14万人減、運輸収益も約3,000万円減と、経営状況は一転。23年度の決算は約9,000万円の赤字に転落。
現在も利用客の増加が見込めず、「今年も赤字基調」と厳しい経営状況が続いていることを明らかにしました。”

出典「ぬれ煎餅で赤字補填」の銚子電鉄が自主再建を断念!市へ支援要請、「上下分離方式」で再建目指す – 事業再生・会社再建:八木宏之

 

 

「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。」

 

 

2006年当時、銚電のWEBページに掲載されたひと言。切実です。

しかしぬれ煎餅だけでは立て直しが難しかったようで、銚電はさらなる進化の道を遂げるのであった(続く)

アイデア勝負で頑張ります!!

 

そこでぬれ煎餅に続けと次々に色々なアイデアを出してきた銚電。

 

アイデアその1・・・お化け屋敷電車

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今年の夏休みに企画された「お化け屋敷電車」。果たして子供は大喜びしたのでしょうか。

創業大正12年の、老舗お化け屋敷会社・丸山工芸社がプロデュースした 日本初?の走る電車内でのお化け屋敷イベント。

電車の中で人形が怪談話をしたり、実際に色々な仕掛けが飛び出してきます。

 

アイデアその2・・・ボジョレーヌーボー電車

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またなんともニッチな企画を…。

名前のとおり電車の中で「ボジョレーヌーボー」と「おいしいフレンチ」を楽しもうというイベント。

通常の料金に加え、師弟割引や仲直り割引など謎の料金設定があるのが面白いです。

 

アイデアその3・・・ヒーローショー

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遂には「銚電神ゴーガッシャー」なるロボットヒーローまで生み出してしまった銚電。

銚電神ゴーガッシャーは銚子鉄道の安全な運行を守る新たな戦士だ!

普段は銚子鉄道の安全な運行とこの時代忘れがちな乗車マナーに目を光らせながら電車を利用するみんなが安心してのれるように頑張っている。

そして時には銚子鉄道を脅かす妖怪軍団ドローンを相手に自慢の大剣「チョウデンキャリバー」を振りかざし、銚子鉄道の安全と千葉の平和を守るため勇敢に戦っているんだ!!

 

ですって。良いですねー。
ゴーガッシャーという擬音名も社員たちが一生懸命考えたと思うと胸が熱くなります。

しかしこれだけに留まらずついには自分たちの駅名まで犠牲(?)にしてしまうのです。

そして遂にハゲの聖地?!「 髪毛黒生 (かみのけくろはえ)駅」誕生!!

 

・・・

 

・・・・・・

 

ついにやってしまいました。駅名変更。

 

 

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「髪毛黒生(かみのけくろはえ)駅」の誕生です。

まあ、厳密に言えば駅名ではなく駅の”愛称”という事ですが愛称看板オブジェなどもしっかり制作している辺り本気度が違いますね。 合併などに伴う駅名変更っていうのはたまに聞きますが、これは一般で応募できる「ネーミングライツ販売事業」という企画に沿ったものなのです。

要は命名権なのですが「駅の命名権」なんて聞いたことがありません(笑)

 

ちなみに従来の駅名は笠上黒生(かさがみくろはえ)です。

 

応募し見事ネーミングライツを勝ち取ったのは株式会社メソケアプラス(東京都港区)
スカルプケア&ヘアケアアイテムを展開しているメーカーです。

その販売額は年契約なんと180万円…!!

ぬれ煎餅が1枚110円ですので、約16000枚分!!!

 

やるなぁ銚電。

そんな銚電が大好きな発毛ライフスタッフ、筆者Yとしてはこれは黙っている訳には行かないでしょう(興奮)

既に7駅のネーミングライツが決定しているようですが、発毛ライフ的にはやはり最初の一本が肝心!

ってことで早速、銚電「髪毛黒生(かみのけくろはえ)駅」まで行ってきました!

発毛ライフ的聖地巡礼!銚電探勝記。

 

今回は半分以上個人的な趣味を兼ねての撮影旅になりましたのでどうぞ大目に見て頂けるとありがたいです(汗)

過去に外川駅や犬吠駅には何度か尋ねたことがあるのですが、「髪毛黒生(笠上黒生)駅」を撮影するのは初めてになります。

 

 

 

12/4 AM11:00。雨が降ったりやんだりを繰り返すあいにくの空模様。

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地図に従って細い道を進んでいくと笠上黒生駅の看板が出てきました!!

 

しかしですよ…。

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こんな民家と民家の間の細い路地に本当に駅があるの…?

 

 

 

疑いながら進んでいくと

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あった!

なんともレトロな雰囲気立ちこめる佇まいです。

で、看板も

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「髪毛黒生」になっていますね!!

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全景はこんな感じです。この雰囲気溜まりません。

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私が到着した時誰もいなかったのですが、駅の反対側から駅長さんが来てくれました。

今回の旅の目的の一つに100枚限定の記念乗車券をゲットするというものがあったんですが、実は買えるかどうかすごく不安でした。

だって100枚限定ですよ?

しかし駅長の口から出たセリフが私の杞憂を吹き飛ばしてくれました。

「銚子を知らない人たちにもっと来てもらいたいし、遠くから来たのに売り切れじゃかわいそうだから地元の人には無理言って遠慮してもらってるんだよねぇ。」

さすが駅長!!しぐさや言葉の端々から銚子と銚電のことが大好きなんだなぁと伝わってきます。

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中に通して頂いたのですが、この出札口というのがお洒落です。

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そんなこんなで残り20枚ほどしか残っていなかった記念乗車券、譲って頂きました。

発券番号9696って(笑)

この髪に良さそうな色と匂い…。ダシにしたい…。

 

 

さて第一目的も達成したところでちょっと駅の様子も見てみたいと思います。

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来るお客さんも興味深々です。

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至る所で醤油推し

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防火桶もとってもキュート。

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わお!(^o^)レトロな転轍てこ。かわいいですね。

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発毛の神様(桃鉄?)が鎮座ましましていました。

 

一時間くらい雨と格闘しながら写真を撮っていたでしょうか。その時…。

 

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電車が来たよ!!銚電旧色復刻カラーの2000形です。「髪毛黒生(かみのけくろはえ)」目的の方も何名か乗っておりました。

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また会おう!

あまり長居してしまっても迷惑になってしまうのでそろそろ退散、ということで最後に駅長と記念撮影して駅を後にしました。

ちなみに「髪毛黒生(かみのけくろはえ)」のネーミングライツは一年間なので薄毛に悩む方は是非巡礼して下さいね!!

 

 

 

せっかく来たのだから他も見て行くことにします。

今日は銚電と銚子の素晴らしさを伝えるために取材に来たのですから、これだけで帰るのは勿体ないですもん。(完全に言い訳)

髪毛黒生駅から10分ほど歩くと…

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ウェミダー!!

雨だけどキレイ!

 

そしてそして

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雨の犬吠崎です!

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本来だったらここから夕日が綺麗に見えるのだそうです。うーむ残念。。 ここら辺りは地球が丸く見える丘など観光スポットが多くあります。

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どこにいても醤油、しょうゆ、しょう油。

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とここで本日一度も食事をしていないことに気付いて、犬吠崎の元にある海鮮食堂に入りました。
で何気なく磯定食というのを注文したのですが、え?

 

 

 

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サザエ、燃えてるやん!

すぐそこで採れたものらしく、鮮度、味共に抜群でした。

 

 

お腹いっぱいになったところで外川つくしちゃんが働いている 「銚子電鉄犬吠駅」 に向かいます。

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なぜかポルトガル風味な犬吠駅。

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澪つくし号を模した休憩所。可愛らしいです。

駅の中は展示ルームや売店などいろいろ楽しめますよ! 今回は銚子の町写真展をやっておりました。

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こんな大きな鉄道模型もあります。

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二年ぶりにお会いしたつくしちゃん。しわしわやないかお元気そうで何よりです。でも今年も記念切符を求めて多くの方が銚電に来たらしいですし、人気は衰えてませんね。

 

 

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こちらは銚電の終着駅「外川駅」です。NHK連続テレビ小説『澪つくし』の舞台になったことでも有名な駅です。

この映画のセットよりセットっぽい雰囲気がたまらなく素敵です。

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ちなみにヒロインの沢口靖子さんが命名したというトロッコ電車「澪つくし号」は今回主役の 髪毛黒生 駅で役目を終え静かに眠っています。いつの日かレストアされて再び走ることを。

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外川駅を見守り続けているデハ801。帝国車輌製・昭和25年生まれの大先輩。

 

 

 

最後に銚電のマスコット、『デキ3』ちゃんを見に仲ノ町駅に移動したのですが、暗くなって車庫には入れませんでした…。

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少しだけ顔を覗かせていましたが手前のクハとの差! まるでおもちゃのようですがその実、1922年生まれという長老機関車さんなのでした。

そして最後に仲ノ町駅に入ってきた電車は

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イルミネーション電車です!!

私の目にはディ〇ニーランドのパレードより輝いて見えました。あの手この手を使ってお客さんを呼ぼうと努力する銚子電鉄の姿勢、見習わなくてはいけませんね。

今回「髪毛黒生(かみのけくろはえ)駅」目的で取材に行ったのですが それ以上に会う人たちの人柄と前向きな姿勢がすごく印象に残りました。

こういう気持ちってどこにいても伝わるものなんですね。 食べ物もおいしかったし銚子という町がますます好きになってしまいました。

また来年遊びに行きたいと思います! ここまでお読みくださりありがとうございます。

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お土産の「ぬれ煎餅」。銚電謹製だよ!

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記事作成者

発毛君

 

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