皆さん、 シャンプー の詰め替えってしてますか?
そんな面倒なことするわけないじゃんって方とか、きちんと毎回詰め替えてるよって方とか、色々いらっしゃると思います。
もちろん経済的なことや環境の事を考えると詰め替えをした方が良いとは思うのですが、詰め替え方を間違えたり容器を洗わなかったりするととんでもないことになってしまう可能性があるという事を女性セブン2016年12月15日号に掲載された記事でお話されているのは、MINX銀座ダーリング店の美容師・山内ヨシヒロさんです。
それでは今回は女性セブンの記事を踏まえつつ、正しい詰め替えの方法とお手入れについてお勉強していきたいと思います!
参考記事⇒http://www.news-postseven.com/archives/20161206_472272.html
シャンプー も使用期限に注意
食品に使用期限があることは、たいていの方がご存知だと思います。
しかしこと化粧品、それも シャンプー やコンディショナー、リンスに関しては案外無頓着になってしまっていませんか?
日本国内では薬機法によって、3年以上使用できるものは消費期限を表示しなくともよいという事になっています。
一般的な化粧品であれば、ほとんどが3年以上は品質が保証されるということになるんだとか。
でもいくら安売りしているからと言っていくつも同じシャンプーを買い置きしてしまったり、あれこれ試したいと開けては取り換えしている方は注意が必要かもしれませんよ。
先程申し上げた、3年もつというのは未開封の場合に限ってのことです。当然開封したものに関してはこの限りではありません。
美容師・山内ヨシヒロさんは「開封後は半年~1年で使い切ったほうがいいのは化粧品と同じですが、化粧品よりもさらに注意が必要です」と言っています。
「湿気の多い浴室で使うので、雑菌が繁殖しやすく、カビも生えやすい。できれば浴室にずっと置かず、使用するときだけ持ち込むほうがいいですね。大きいボトルを1人で使っていて半年~1年以内に使い切れない場合は、別のボトルに少量だけ詰め替えて使い、残りは直射日光の当たらない場所に保管したほうが衛生的です。」
これは、一般的な防腐剤や保存料を使っていない製品の場合です。 もし、防腐剤不使用のシャンプーであればこんなこと言ってられません。
本来は使うごとに冷蔵庫に入れるべきといわれるほど、その取扱いに関して慎重に行わなければならないのです。厳しいようですがこれが出来ないのであれば無添加シャンプーを使わずに一般の防腐剤入り シャンプー を使っていた方がよほど安全でリスクが少ないのです。
みんな詰め替えを勘違いしてる!?
詰め替えに関してはどうでしょうか。確かに各メーカーでも詰め替えを推奨しているらしくどの製品にも必ずと言っていいほど詰め替えのパックが売っていますね。もちろん詰め替えパックの方が経済的でエコロジーであることは言うまでもありません。
しかし、その詰め替えに関しても勘違いしている方が多いと山内さんは指摘しています。
「詰め替えているつもりで“継ぎ足し”になっている人が多いんです。本来、詰め替えるときはボトルの中をきれいに洗って、乾燥させる必要があります。ふたを開けなくても浴室では水や雑菌がボトルの中に入ってきますから、菌が繁殖したボトルに新しいシャンプーを足したところで、菌が増えていく一方です。」
・・・確かに私も シャンプー に始まりコンディショナー、ボディーソープなどは必ず詰め替えです。言われてみるといつもそのまま継ぎ足しています。恥ずかしい話ですが洗った記憶はちょっとありません…。もし、雑菌が増殖していても気づかなそうです。。
でも、きちんと詰め替えパックの注意事項の所にはそのことが記載されています。ただ面倒で読んでいないだけなんですよね。
実はこの話、何もシャンプーだけでなくあらゆる洗剤に言い換えることが出来ると女性セブンは続けています。
プロの清掃会社「キレイ堂」の香川裕子さんは以下のように語っています。
「一般的に食器用洗剤は、未開封なら3年、開封したら1年が消費の目安です。洗剤は空気に触れた瞬間から劣化が始まり、洗浄効果が徐々に弱くなっていきます。詰め替え用のボトルも詰め替え時に空気に触れているので、1年以内に使い切れないのならムダになってしまいます。さらに天然成分でできたエコ洗剤は、開封後1か月しかもたないものもあります。それ以降は使い続けても、ほとんど水で洗っているのと変わりません。」
確かに食器用の洗剤も入れ替えますが、洗うという事を意識したことはないですね…。
なんとなくシャンプーや洗剤はモノの汚れを落とすもの=容器内はいつも清潔であるという図式が、頭の中に出来上がってしまっている気がします。でも、ご存知のようにシャンプーの大部分を占めるのは「水」です。水は当然劣化し、腐りますから継ぎ足しが清潔であるわけがないのです。
増殖するのは緑膿菌
シャンプー の容器を洗わないと増殖する菌は主に「緑膿菌」や「セラチア菌」と呼ばれる細菌です。これらは傷口から入ると敗血症や続発性肺炎、心内膜炎などの重い疾患を引き起こすこともあるんだそうです。
この細菌は放っておいても殺菌されません。そのため詰め替え前には一度容器を良く洗って(出来れば塩素消毒をして)、水気をよく切って乾燥させておく必要があります。
詰め替え式のシャンプーで中身を詰め替えて、容器を乾燥させないで使い続けると、 緑膿菌というバイ菌でシャンプーしてんのと同じ。 — 知らなきゃ良かった… (@nanasinol) 2016年12月12日
詰め替え用のシャンプーを継ぎ足してる人、米びつも使い切ることも洗うこともせずに米足してそうじゃないですか — ぱくとま (@pakutoma) 2016年12月6日
緑膿菌は強い毒性を持つわけではないので、健康な人が使う分にはそこまで心配する必要はありませんが、免疫力が低下しているときや体に傷があるときは感染し発熱や肺炎を引き起こす可能性が出てきます。
また、時には”グリーンネイル”と呼ばれる爪の病気にかかってしまう事もあるそうです。これは自分の爪との間にごくわずかな隙間に緑膿菌が入り込み爪を緑色に変色させてしまうのです。
頭皮にも炎症を引き起こしたりする可能性がありますので、注意が必要です。
もし今まで気にせず継ぎ足している方、頭皮環境の原因の一端は案外これだったりするかもしれませんね。
これから年末に向かって、一度容器類を全て綺麗に掃除して気持ちの良い年越しを迎えたいものです。
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